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インターネット僧侶派遣サービス その1
抵抗のない人をどう取り込むか
「インターネットでの僧侶派遣サービス(以下『僧侶派遣サービス』)」は、ある意味では非常に画期的なものでした。
この僧侶派遣サービスはしばしばメディアでも取り上げられますが、そのときは「利用する側」の視点からであることが大半です。
ここでは「僧侶派遣サービスを行う側」の視点から、このサービスの内容と、利用者の取り込み方について考えていきます。
僧侶派遣サービスには抵抗感を覚える人も多い
まず知っておきたいのは、「僧侶派遣サービスに対する反応」についてです。
僧侶派遣サービスに対して否定的な見方をする人は、決して少なくはありません。特に菩提寺を持っている人からの印象はよくなく、3人に1人が「寺とのつながりが薄そう」という印象を持っています。また5人に1人が「菩提寺の僧侶ではないので心配」、6人に1人程度が「いつも違う僧侶が来そう」「経験の浅い僧侶が来そう」などのような不安を抱えています。
これは、ほかのデジタルトランスフォメーション(DX)と比べても顕著な数字です。
たとえば同じ「オンラインサービス」でも、「お守り・参拝料のキャッシュレス決済」「法要のオンライン予約」などは2人に1人が肯定的な意見を持っています。
僧侶派遣サービスを考える前に、まずは「僧侶派遣サービスに関しては懐疑的な考えを持つ人が多い」という現状は認識しておかなければならないでしょう。
「抵抗のない人」を取り込む
ただ、その一方で、菩提寺を持っていない人の4人に1人以上が「費用が抑えられそう」として、僧侶派遣サービスに対して好意的な見方を持っています。これは、「寺とのつながりが薄そう」を凌駕する数字です。また10人に1人は「いつでも来てくれそう」と考えています。
また、注目すべきは「特にイメージがない」と答えた人が2人に1人もいることです。
このことから僧侶派遣サービスは、「菩提寺のない人にこそアプローチすべきものだ」ということがわかります。好意的な意見を抱いている人はもちろん、「特にイメージがない」という人に対して僧侶派遣サービスをアピールすれば、彼らがユーザーとなってくれる可能性は極めて高いからです。
そのときにキーとなるのは、やはり「費用」です。
詳しくはこちらで解説しますが、現在の僧侶派遣サービスは「費用の安さ」「費用の明瞭さ」を一番に押し出しています。新しく僧侶派遣サービスを始めようとするのであれば、やはりこの2点はクリアする必要があるでしょう。