コラム No.058 オンライン葬儀とは②~オンライン葬儀の印象とこれからの広がりについて〜

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オンライン葬儀とは②

~オンライン葬儀の印象とこれからの広がりについて

こちらの記事では、オンライン葬儀の広がった背景とそのメリットについて見てきました。マスメディアなどにも取り上げられるようになったことから、このオンライン葬儀については耳にしたことのある人もいるかと思われます。

それでは、実際にこのオンライン葬儀を検討している人・実施した人はどれくらいいるのでしょうか? その実態を見ながら、「寺院としてオンライン葬儀に対応するべきか」について解説していきます。

実際に参列したことのある人は1パーセント程度

新型コロナウイルス(COVID-19)禍の真っただ中にあった2020年にとられた調査のなかに、すでにこの「オンライン葬儀」入っています。

これによると、菩提寺のない人でオンライン葬儀を検討している人の割合は8.6パーセント、菩提寺のある人でオンライン葬儀を検討している人の割合は3.3パーセントだということでした。

また、葬儀場検索サイトである「葬儀屋さん」が2020年の11月にとったアンケートでは、500人のうちの4割以上がオンライン葬儀のことを知ってはいて、かつオンライン葬儀での葬儀に対して好意的にとらえている人の割合が72パーセントもいるものの、際に参列したことのある人は1パーセントにとどまるというデータが出ています。

ちなみにこのデータでは、同時に、「若い世代ほどオンライン葬儀に抵抗がなく、高齢世代ほどオンライン葬儀に抵抗があることが分かった」とまとめています。

すでにあるシステムで対応できるのならば良いが……

上記の数字を見ていくと、「4人に3人程度はオンライン葬儀に好意的だが、実際に参列した人は100人に1人しかいないこと」が分かります。つまり、認知度や好感度は低くはないものの、実際にオンライン葬儀を行うという選択肢を取る人は極めて少数派だということです。

また、すでに述べた通り、このアンケートは新型コロナウイルス(COVID-19)禍の真っただ中であった2020年にとられたものです。そのような状況下であってさえこの程度の数字にとどまっている、ということも合わせて考慮しなければなりません。

「2023年の春には、新型コロナウイルス(COVID-19)を5類にする」という報道が、2023年の1月に報じられました。現段階ではまだ決定とはいえませんが、今後は新型コロナウイルス(COVID-19)の話も終息していくものと思われます。

このことを合わせて考えれば、今から寺院がオンライン葬儀に参入する必要性は薄いといえるでしょう。すでにあるシステムでオンライン葬儀を行えるということならば選択肢のひとつとして考えても良いかと思われますが、お金をかけて新たに設備を整えてまでオンライン葬儀市場に参入するメリットは薄いといえます。

出典

PRTIMES(葬儀屋さん)「<500人に調査>オンライン葬儀の参列に74%が肯定的ではあるものの実際のオンライン葬儀への参列経験者は1%に留まる!「葬儀屋さん」がオンラインやリモートによる葬儀についての意識調査を実施」
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000769.000006324.html